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更新日:
2008年11月6日
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◎魯肉飯(ルーローファン)(2006年8月)
煮込み豚肉かけ御飯。
「魯肉飯」は、台湾語では「ローバープン」、北京語では「ルーローファン」と読むそうです。今では「魯」の字を使うのが一般的になっていますが、元々は「滷」という字が正しいのだそうです。ただ、発音が同じ「ルゥ」なので、簡単な文字である「魯」が使われているそうです。また、台湾南部では肉燥飯(台湾語:バーソープン、中国語:ロウツァオファン)と呼ばれることが多いそうです。
「魯肉飯」の「魯肉」とは、「ブタのバラ肉を細かくしたものを、醤油、酒、砂糖を入れた鍋で煮込んだもの」です。細かく刻んだ豚のバラ肉を、にんにく、生姜、干しエビ、醤油、お酒、ゴマ油や中華調味料を入れてゆっくりコトコト2時間ほど煮込み、汁が少なくなるまで煮詰めます。この魯肉を白米の上に載せた料理が魯肉飯です。
以前は、滷肉飯にはみじん切りにした肉を使っていたそうですが、今は豚肉の切り方の形状にも多くの種類があります。肉の旨みが出たニンニク風味の濃いタレをアツアツの御飯の上にのせて食べると、油、塩味、香り、甘み、粘り(コラーゲン)の旨みが溶け出し、忘れられない味です。
それぞれの店でタレにこだわりがあり、当然、その配合は門外不出です。台北には魯肉飯のお店がたくさんあり、地元の人には、皆、それぞれのひいきのお店があるそうです。
台湾の白米は、日本の御飯よりも少し硬めで、少しパサパサしていることが多いように思います。この御飯の上にかけられた魯肉と汁をぐちゃぐちゃに混ぜて食べると、良くなじんで、とっても美味しいのです。結構、汁が多くかけられているので、ものすごく食べやすいのです。だいたい30~35元(日本円で約90円~120円)なので、気軽に食べられる料理の一つです。街の食堂の滷肉飯はタクアンや、メンマ、酸菜などを添えて食べることが多いです。野菜のシャキシャキした食感も良く、油っこさをさっぱりとさせてくれて良い組み合わせです。
魯肉飯は、もともと家庭料理だったようです。かつては生活が苦しく、物資が不足し、肉は高級食品で、いつも食べられるものではなかったそうです。通常は、年越しや季節の節句にやっと食べられるような状態で、一般庶民には豚肉を買うようなお金がなかったそうです。そんな中、ある主婦がたまたま、肉屋の主人から余った切り落としの肉や豚の皮などをもらったそうです。しかし、もらった量は少なく、大人数の家族みんなで食べるほどの量ではなかったそうです。そこで、その主婦は家に帰ってから、これらの肉類を細かく刻んで混ぜ、さらにネギ、紅葱頭(エシャロット)、香辛料などを加えて炒め、最後に醤油を加えて煮込んだところ、家族がみんな喜んで食べられる、おいしい滷肉(煮込み豚肉)となったそうです。それが広まり、現在のように多くの店で提供されるような料理になったようです。
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