蚵仔煎

  

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更新日:
 2010年9月5日



◎蚵仔煎(オアチェン)
 カキの台湾風オムレツ。

 「蚵仔煎」は、「カキの台湾風オムレツ」と紹介されることが多いようです。新鮮な牡蠣に片栗粉とサツマイモ粉を溶かした生地をかけ、さらに卵と青菜を鉄板の上で焼き、特製の甘酸っぱいソースをかけた料理です。薩摩芋の粉を溶いた汁はデンプン質ですから、もちもちとした食感になります。オムレツと言うよりも、お好み焼きみたいな感じです。しかし、甘辛いピンク色のタレをかけてくれるので、日本にはない見た目の料理になります。
 蚵仔煎は、古くは「煎食追」と呼ばれる台南の安平地区の伝統的な食べ物だったそうです。「煎食追」は、溶きサツマイモ粉を生地にしてカキ、豚肉、シイタケなどの食材を焼いた餅のような食べ物だそうです。
 これが台湾中に広まったのは、鄭成功のおかげだとする説が台湾では有名だそうです。オランダが台南の安平地区を占領していた1661年に、領土を奪還するために鄭成功軍が攻め込みました。この攻撃によってオランダ軍は敗走を続け、怒ったオランダ軍は食料を隠してしまったそうです。鄭成功軍は食料を現地調達しなければならなくなり、台南の特産のカキを使って、溶きさつまいも粉と焼いて食べたのが、後に屋台料理として広まったというのです。
 歴史研究者の王浩一が記した「慢食府城―台南小吃的古早味全記録」という書では、少し違う内容で記述されているそうです。1661年に鄭成功が台南でオランダと戦っていた時、チマキを食べる習わしのある端午節に、チマキの食材がなかったため、地元の食材であるサツマイモの粉を生地にして、モヤシやエビを入れて焼いてチマキ代わりにしたというのです。これが蚵仔煎の始まりだというのです。
 鄭成功が広めることになったのが本当かどうかは分かりませんが、もともと台南地域では、このような形の料理があったようです。台湾が、かつて貧しい時代にお腹一杯食べられなかった時に、手に入る食材を使って作られた料理だという点は共通しており、台湾の人の伝統的な料理の一つだと言えます。
 古くは「煎食追」と呼ばれる台南の安平地区の伝統的な食べ物で、お年寄りなら誰でも知っているような料理だったようです。溶きサツマイモ粉を生地にして、カキ、豚肉、シイタケ等の食材を焼いたものだったようです。
 現在では、夜市(ナイトマーケット)の定番料理となっており、夜市に行けば、いくつも屋台を見かけることができます。台湾の牡蠣は、日本で一般的に売られているカキよりも小さいのですが、この小さい牡蠣を山のように熱い鉄板の上に並べ、その上からさつま芋の粉を溶いた汁と、ふっくらとした卵をからめて炒める様子は、見ていても楽しいです。


 







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